BRANDING
愛されるブランドには「顔」がある キャラクター制作から始めるブランディングとファンづくりの戦略
May 2, 2026
大手企業がCMなどで起用している企業のキャラクター。近年では、大手企業に限らずマーケティングやブランディングの面でオリジナルキャラクターを制作するケースも多く見られるようになりました。
存在感やインパクトで消費者の印象に残りやすいキャラクターについて、ブランディングへの寄与やもたらす効果について解説します。
キャラクター × ブランディング
キャラクターの存在により、企業に対して消費者が親しみやすさを感じられるという特徴があります。特に、取引先以外の人と関わることが比較的少ないBtoB企業では、キャラクターを起用することで、企業自体を広く周知することができます。また、不動産や商社、銀行など一般的に堅いイメージを持たれがちな業界ではより効果的です。
キャラクターは企業のマスコットであり代弁者です。ブランディングにおいては、ロゴマークやタグラインなどに並んで重要であり、ブランドのイメージアップを担います。また、消費者や取引先だけでなく働く社員にも愛されるキャラクターを制作することで、インナーブランディングにも効果を発揮します。
キャラクターの活用方法
「親しみを持ってもらいたいからキャラクターを作りたい」という想いが先行してしまい、見切り発車でキャラクターを制作してしまうというケースも見受けられます。キャラクターを効果的に活用するためには、存在意義やターゲット選定、展開を見据えた上での制作が重要です。
具体的なキャラクターの活用法には以下のような例が挙げられます。
認知を広げる:CMやPR動画での起用
関係を育てる:WebやSNS・メルマガなどでの継続的な起用
体験を形にする:ノベルティやグッズへの展開
信頼を定着させる:名刺掲載や社屋展開による取引先への認知・ブランディング寄与
CMやPR動画での起用
企業のCMやPR動画に起用し、消費者の目に留まるようにすることが活用方法のひとつに挙げられます。キャラクターが注目されて企業に興味を持つ消費者が増えることで、社名や商品、サービスなどが記憶に残りやすくなります。


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WebやSNS・メルマガなどでの継続的な起用
キャラクターは、WebやSNS、メルマガなどで起用できることもメリットです。SNSやメディアの更新業務を複数人で行う場合、キャラクターの口調や性格などをあらかじめ設定しておくことで統一性を持って運用できます。
表情やポーズだけでなく、「そのキャラクターが絶対に言わないこと」や「大切にしている価値観」までも定義する。そうすることで、SNSでの双方向なコミュニケーションにおいても、ブランドの軸がブレることはありません。

ノベルティやグッズへの展開
キャラクター自体に知名度や人気が出ると、ノベルティやグッズへの展開も広げやすくなります。収益が得られるということはもちろんですが、それ以外にもより広域のブランド認知拡大に繋がります。
また、運営が軌道に乗れば、キャラクターの将来的な展開として兄弟や家族を登場させたり、ストーリーを厚くするなど幅広い可能性を検討しましょう。

名刺掲載や社屋展開による取引先への認知
会社の顔でもある名刺にキャラクターを載せることで名刺交換の際に話題にすることができ、アイスブレイクに一役買う効果もあります。また、社屋にキャラクターを設置することでも、会社に来訪した取引先への認知を図ることができ、「○○企業=△△のキャラクター」という印象を与えることが可能です。
ブランドの想いを届ける伝道師「エコダックス」
世界トップレベルの安全基準「エコテックス®」の価値を、より身近に届けるために誕生したのが「エコダックス」です。規格名とダックスフントを融合させたネーミング、そしてラベルの象徴色を継承したデザインにより、一目でブランドの「顔」と分かるアイデンティティを構築しました。

二次元のイラストから三次元のぬいぐるみ、そして実用的なノベルティへ。どの媒体においても温度感を損なわない緻密な調整を重ねることで、専門的で、一見とっつきにくく感じてしまう規格の意義を、日常に溶け込む親しみやすい体験へと変換しています。
Webサイトでは講師として規格を分かりやすくエスコートし、手元のグッズではブランドへの愛着を育む。単なるマスコットを超え、企業の理念を体現し続ける「伝道師」として、目に見えない価値を確かなブランド資産へと昇華させた事例です。
ブランドの「軸」を体現する キャラクターがもたらす4つの資産価値
ここでは、キャラクターを起用することによる効果を4つ挙げます。
企業に対して親近感を持ってもらえる
堅いイメージを持たれがちな企業であれば、近寄りがたい印象を緩和するためのキャラクター活用は効果的です。企業に対して親近感を持ってもらうことは、ブランディング面でとても重要です。
事業やサービス内容の掲載においても、キャラクターの発言に置き換えるなどの工夫をすることで、わかりやすく伝えることができます。
他社との差別化ができる
オリジナルキャラクターを起用することで消費者の関心を引くことができ、企業や商品、サービスへの注目度を高められます。またキャラクターによって競合他社との差別化を図り、認知度を上げる効果が期待できます。
さらにオリジナルキャラクターは、自由な表現が可能なうえで、二次使用に伴うライセンス料が発生しないメリットもあります。
見込み客との接点となる
BtoBの企業など、事業内容が専門的であればあるほど、初見のユーザーには心理的なハードルが高くなりがちです。しかし、キャラクターという「親しみやすい窓口」を設けることで、まずは存在を知ってもらうきっかけをつくる。
潜在的なニーズを持つ層との「最初の接点(タッチポイント)」として、キャラクターは極めて優秀な営業担当者になり得ます。
スキャンダルが無く 加齢による変化がない
テレビやSNSなどで活躍する著名人を起用した結果、当人が起こした不祥事などに企業が巻き込まれるケースは後を絶ちません。不祥事が企業に関係のない場合でも、スポンサーである以上一定の影響を受けてしまいます。
その点、キャラクターはそのものにスキャンダルのリスクはなく、人選に伴う不確実性をコントロールしやすく、また加齢による変化がないこともキャラクター起用のメリットのひとつです。
キャラクターがブランドを牽引する 活用の成功事例
実際にどのようなキャラクター事例があるのか、3例ご紹介します。
ひよこちゃん|日清食品

引用元:チキンラーメン 公式サイト
「ひよこちゃん」は、日清食品が販売しているチキンラーメンのシンボルキャラクター。名前の通り、オスの黄色いひよこをベースにしたキャラクターです。食品パッケージに展開されていることもあって、チキンラーメン=ひよこちゃんという印象が持たれるようになりました。
キーホルダーやストラップ、ぬいぐるみから文房具まで、制作されたグッズの幅は多岐に渡っています。また、他社の商品やキャラクターとのコラボも多く実現しており、企業キャラクターをブランディングに幅広く活用している事例のひとつです。
スーモ|リクルート

引用元:SUUMO 公式サイト
不動産情報サイトのSUUMOのキャラクターである「スーモ」は、テレビCMにも起用されているため見たことがある人は多いと思います。緑色の球体に手足と目がついているというシンプルで不思議な見た目ということもあり、消費者に広く愛されるキャラクターになっています。
パパスーモやママスーモ、ライバルのドンスーモなど、公式で相関図が作られているほど多くのキャラクターが制作されています。ライフイベントという重くなりがちなテーマを、キャラクターの存在が軽やかに、楽しく変換したブランディングにおいての成功例のひとつになります。
ニッパー(Nipper)|JVCケンウッド

引用元:JVCケンウッド 公式サイト
亡き主人の声を蓄音機から聴こうとする、健気な犬の姿を描いた「ニッパー」。その物語は、「原音への忠実な再現」というメーカーの哲学を象徴しています。
特筆すべきは、キャラクターがそのまま「ブランドロゴ」として機能している点です。図形や文字だけでは到達できない、豊かな「ストーリー」と「表情」をロゴに持たせることで、ブランドの識別性は飛躍的に高まります。
背後にある血の通った哲学を瞬時に伝え、消費者の記憶に深く刻み込む。まさに、エモーショナルなブランディングの原点といえる事例です。
キャラクターの制作工程
ヒアリング
・キャラクターの制作目的を明確にする
・ターゲット層の選定
KEY POINT:企業姿勢を象徴し、一貫したブランディングに寄与すること
▼
キャラクター案提出
・複数のデザインテイストを作成し検討
KEY POINT:唯一無二の個性を持ち、記憶に残る造形であること
▼
詳細設定の決定
・キャラクターの名前や性格、ストーリーを定める
KEY POINT:あらゆる媒体での展開を想定し、人格に奥行きを持たせること
▼
納品
・キャラクターデータを納品
・ぬいぐるみやグッズなどの納品
・キャラクターガイドラインを策定
まとめ
オリジナルキャラクターは、「企業を覚えてもらう」「親しみを感じてもらう」ための強力な資産となります。しかし、それは単なる流行や愛らしさだけで成立するものではありません。その独自性がブランディングの核となり、長く愛される存在であるためには、事前の戦略的な設計が不可欠です。
企業の「顔」として、そして最も忠実な「代弁者」として。共に歩んでいける唯一無二のキャラクターを、戦略的に育んでいきましょう。
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【meeco / meeco variety】
Creative Direction : Masaki Takai
Art Direction : Haruka Amano, Masashi Hiyane
Design : Shoko Kawano, Haruka Amano
Character Design:Shoko Kawano
【OEKO-DACHS】
Creative Direction & Design : Masaki Takai
Art Direction & Character Design:Ryosuke Ebisawa
WRITTEN BY Haruka Amano
ドットゼロ 執行役員 / アートディレクター。エンターテインメント業界でファンコミュニケーションやMDを担い、2016年より参画。現在はエンタメ案件を中心に幅広いクリエイティブを指揮する。「ファン視点」を起点に、エンドユーザーの共感を生み出し、ブランドの魅力を最大化する唯一無二のクリエイティブを創出する。 Haruka Amanoの経歴と視点