PROJECT

恵比寿への旅路を一枚の「体験」に つい飾りたくなる遊び心とデザインギミックの掛け合いで記憶に刻む

Apr 25, 2026

移転案内は 単なる通知ではない

2021年7月、ドットゼロは通い慣れた神楽坂を離れ、恵比寿へと拠点を移しました。
移転という節目において、私たちが大切なお客様へ送る「移転案内DM」に求めたのは、単なる住所変更の通知ではありませんでした。それは、ドットゼロという組織が持つ「遊び心」と「デザインへの執着」を詰め込んだ、一枚のギフトであるべきだと考えたのです。

西海岸の風を 東京の初夏に纏わせる

社内から募った多くのアイデアの中から選ばれたのは、「ワーゲンバスでの引越し」というモチーフでした。
移転時期は7月。新しい街への期待を、初夏の高揚感に重ね合わせ、椰子の木やダイナーのネオン看板といった、アメリカ西海岸を思わせる軽やかなイラストレーションを採用しました。ディレクションは弊社アートディレクターが務め、現在はイタリアを拠点に活躍する元スタッフのデザイナーにイラストの描き起こしを依頼。ポップで愛らしい、それでいて洗練された世界観が完成しました。



徹底した「実在感」へのこだわり

デザイン会社として、自分たちが本当に表現したいものを形にする。そこには一切の予算制限を設けませんでした。

特色による「発色」の追求
通常のCMYK印刷では決して再現できない、蛍光ピンクとグリーンの「特色」を採用。デジタル画面上では表現しきれない、目に飛び込んでくるような鮮やかなカラーリングは、封筒を開けた瞬間のインパクトを最大化させます。

紙という「質量」への信頼
手に取った瞬間の「驚き」を作るため、用紙には極厚のクッション紙を選びました。あえて「重さ」と「厚み」を持たせることで、単なる紙にとどまらない「モノとしての実在感」を付与。これが、思わずデスクに飾りたくなる「特別感」の正体です。

職人技の掛け合わせ:活版印刷と箔押し
クッション紙の風合いを活かすため、強い圧をかけて文字を凹ませる「活版印刷」と、鈍く光る「金箔押し」を組み合わせました。凹凸が生む陰影と、金箔の異素材感。指先から伝わる手触りまでも計算し設計しました。



デザインが「新しい対話」を生む

「ここまでやるのか」
そう驚いていただくことが、私たちの狙いでした。その甲斐もあり、お届けしたお客様からは「素敵なので飾っています」「追加で数枚送ってほしい」といった、移転案内としては異例の反響をいただきました。
そして、このDMを通じて私たちの「ものづくりへの姿勢」に共感してくださった方々から、新しいデザインのご相談をいただくという、嬉しい繋がりも生まれました。



アナログならではの「感性」を信じて

効率やコストを最優先すれば、このDMはもっと簡素なものになっていたでしょう。しかし、デジタル全盛の時代だからこそ、手元に残る「手触り」や「驚き」がブランドの熱量を伝えると私たちは信じています。
ドットゼロはこれからも、本質という軸は揺らさず、時代を彩る装いを楽しみながら、皆様に驚きと感動をお届けしてまいります。



「株式会社ドットゼロ 移転DM」 制作の舞台裏と実績詳細

ドットゼロが描く「DM・フライヤーデザイン」の価値とクリエイティブ

【プレスリリース】 ワーゲンバスで新オフィスへ|遊び心とオリジナリティを凝縮した移転案内DM

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Creative Direction : Masaki Takai
Art Direction & Design : Shoko Kawano

WRITTEN BY Shoko Kawano

ドットゼロ 執行役員 / アートディレクター。多摩美術大学卒業後、同社入社。コスメやスイーツ等の分野を中心に、洗練されたスタイリッシュさと柔らかな感性が共存するデザインを得意とする。現在はブランド全体を俯瞰した視点で数多くの企業、ブランドのクリエイティブを統括。ドットゼロのデザインを体現する存在。 Shoko Kawanoの経歴と視点